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© 住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫

No.002 精神的安定を保つため、早めの相談を!

受動喫煙の状況

自宅隣の集合住宅に新しい住民が入居後、タバコの臭いが漂ってくるようになりました。
ベランダでの喫煙に加え、屋内で喫煙している臭いも換気扇の排気に乗って漂ってきました。

私はかつて受動喫煙の被害に遭い、体調を崩したことがあります。
タバコ臭を消したいと考えて、マスクにアロマオイルを吹き付けて着用していましたが、しばらくすると化学物質過敏症の症状が出るようになってしまいました。

初動

家族に受動喫煙の話をしましたが、真剣に取り合ってくれませんでした。

タバコ臭が流れてくるのは主に私の部屋で、それがどれほどつらいことかわからないようでした。
受動喫煙の話題になると「ちょっと神経質すぎる」「気にしすぎ」などといわれて家庭内で孤立し、精神的にも参ってしまいました。

不動産会社に相談

住宅を管理している不動産会社に相談したところ、できることはほとんどないといわれました。
住宅の所有者に、受動喫煙による健康被害が近隣で起きていることを報告してもらいました。

弁護士に相談

インターネットで受動喫煙の相談にのってくれる弁護士を探し当て、相談しました。

弁護士はタバコを吸っている入居者に、換気扇下を含む自宅周辺での喫煙をしないよう、内容証明郵便で要請してくれました。

入居者の退去

内容証明郵便を郵送してほどなく、タバコを吸っている入居者が退去し、受動喫煙被害はいったん収まりました。
住宅の所有者は、私の家に面する部分に高い衝立を設置し、換気扇の位置も変更しました。

不動産会社にも弁護士から内容証明郵便で、住宅の入居契約条件に

  • 住宅の居室内・敷地内・およびその周辺での喫煙はしないこと
  • 柔軟仕上げ剤・アロマ等、臭いが出る物を使用しないこと
  • その他、異臭がする物に注意すること

を入れ、口頭でも説明することを要請、不動産会社は承諾してくれました。

繰り返される受動喫煙

しかし、空室だった部屋に新しい住民が入居後、再びタバコの臭いが漂ってくるようになりました。
アパートの駐車場でグループが喫煙しているのを目撃したこともありましたが、それが入居者なのか客なのか、無関係な通行人なのかさえもわかりませんでした。

自治体に相談

受動喫煙での体調悪化で思考がまとまらなくなっていた私は、どうしてよいかわからず、居住している自治体に相談しました。
当事者間の連絡代行機関として、社会福祉協議会を紹介されました。

社会福祉協議会に相談

社会福祉協議会の担当者に、不動産会社が入居契約時の条件を入居者に説明しているか確認してもらいました。

不動産会社は「入居契約時の条件も言われたとおりにしているし、入居者に説明もしているので、これ以上の要望は文書で送ってほしい」と、回答したそうです。

結末

どこに相談しても一向に受動喫煙が収まらず、体調悪化と精神的疲労に恐怖が加わり追い込まれていた状況で、帰宅時に住宅の入居者が屋外で喫煙しているところに遭遇し、思わず声を掛けてしまいました。

受動喫煙で体調不良になっていることや入居契約時の条件を話し、ここでタバコを吸わないようにお願いしました。
その時は「わかりました」といってくれましたが、後日、タバコを吸っている姿を再度目撃することになりました。

入居契約時の条件も守られず、直接の声掛けも効果がなく、換気扇からの排気が直接部屋に入ってこないようになっただけましとはいえ、今でも被害を受け続けています。

今、振り返って…

受動喫煙による体調悪化に加え家庭内で孤立したため、家にいることがつらく感じ、用もないのに外出して時間を潰したりしました。

どこに相談してもうんざりした表情をされ、とても疲れました。
思考がまとまらないなかで、社会福祉協議会が連絡役を引き受けてくれたことは、精神的に助かりました。

行政に専門の部署が作られて、住宅での受動喫煙で困っている人を助けてくれるようになったらいいなと思っています。