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© 住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫

兵庫県に受動喫煙防止啓発ポスターに関する要望書を提出

兵庫県作成の受動喫煙防止に関する啓発ポスター

兵庫県保健医療部健康増進課(以下、健康増進課と略す)では、令和3年度「受動喫煙防止対策検討委員会報告書にて、意見として挙がった啓発に取り組み、受動喫煙の防止に対する意識の更なる醸成を図る」*1趣旨のもと、令和4年にテレワーク・マンション向け受動喫煙防止啓発ポスターを作成しました。

健康増進課が令和4年に作成したテレワーク・マンション向けポスター

 

健康増進課はこのポスターを紙媒体として8000部発注し、保健所設置市や健康福祉事務所、市町タバコ対策担当、全日本不動産協会兵庫県本部などに配送したほか*2、県ホームページからもダウンロードを可能にしています*3。

*1 当会が県に開示請求した公文書「受動喫煙に関する啓発物作成について」より
*2 当会が県に開示請求した公文書「決裁書 マンション・戸建て住宅等における受動喫煙防止に関するポスター作製業務委託の契約の締結について(伺い)」より
*3 集合住宅での受動喫煙について(配慮をお願いするポスター) テレワーク・マンション向けポスター

「第4次兵庫県受動喫煙防止対策検討会 報告書」の提言

令和7年2月5日に開催された第4次第2回受動喫煙防止対策検討委員会(事務局:健康増進課)では、委員長からこのポスターの文言に関して、「健康増進法の趣旨が前面に出ておらず、『少しだけ気づかいを』という表現になってい」るとの指摘がありました。*4
この指摘は、「第4次兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会報告書」で、「『周りへの配慮』ではなく、健康増進法の趣旨(『望まない受動喫煙』をなくす、受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に特に配慮する、施設の類型・場所ごとに対策を実施する)を前面に出したフレーズに作り変えるべきである」と、提言として記載されました。*5

*4 第2回兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会会議録(令和7年2月5日、p.2)
*5 第4次兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会報告書(令和8年3月、p.8)

兵庫県はポスター配布とホームページへの掲載を継続

「第4次兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会報告書」の発行後も、ポスターは県ホームページに掲載されたままであり、紙媒体の配布も継続されていることがわかりました。

健康増進法第27条第1項が求めることは、ポスターの文言にある「少しだけ」でも「まわりへの気づかい」でもなく、「望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮」することです。

また、当会では「気づかい」が具体的に何を指すのか、イラストで理解することは困難であると考えています。
このポスターを見て、あたかも「吸う前」に具体的に示されていない「気づかい」を「少しだけ」行えば、ベランダ喫煙が許容され、他の住戸への受動喫煙被害も免責されるかのように受け取ってしまう人が出てくる可能性も否めません。
そのため、近隣からの受動喫煙で問題が生じた場合、この文言とイラストの組み合わせは健康増進法第27条第1項で求められている配慮義務が正確に伝わらず、当事者や関係者間に誤認や混乱を生じさせる可能性があるのではないかと懸念しています。

兵庫県に要望書を提出

そこで、当会は11月5日付けで以下の要望を健康増進課に書面で提出しました。

1.ポスターの使用と配布を中止
2.県ホームページに掲載中の当該ポスターを、県ホームページから削除
3.第4次兵庫県受動喫煙防止対策検討委員会報告書の提言を踏まえ、「望まない受動喫煙をなくす」という健康増進法の趣旨を前面に出した内容に改訂したポスターの作成

兵庫県は私的空間における受動喫煙について規定を設け、より明確化した兵庫県受動喫煙の防止等に関する条例を施行しています。
当会は、この先進的な条例の理念に賛同し、健康増進課を応援してよりいっそう受動喫煙対策を推進するための一助となりたい、と考えています。
健康増進課が意図した受動喫煙防止の啓発には、ポスターの文言への提言を重く受け止め、健康増進法に則った文言のポスターに改訂することこそ喫緊の課題ではないでしょうか。