「住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫」とは
「住宅での受動喫煙被害を考える会・兵庫」は、戸建て・集合住宅の形態を問わず、人々が日常生活を送る住宅での受動喫煙被害について、深刻な実情を明らかにし、広く社会の理解を深めることを目的に、近隣住宅からの被害に苦しんできた2人が立ち上げました。設立メンバーには、活動に賛同いただいた弁護士、医師、禁煙団体の理事も含まれています。
「自宅での喫煙であっても、周囲に受動喫煙による被害を生じさせてはならない」と、マンションの標準管理規約や自治体の条例に明記すること、行政による適切な相談や介入が行われるよう制度を整えること、さらに、 2025 年以降の健康増進法の見直しの際に同様の内容が盛り込まれることを求めて活動し、安全な住環境の実現をめざします。
なお、会の名称に「兵庫」とあるのは、隣家からの受動喫煙被害によって引っ越しを余儀なくされた当会の代表が兵庫県在住であること、また兵庫県は全国で2番目に受動喫煙防止条例を施行し、その中で住宅での問題にも言及している(第19条2項)ことから、よりいっそうの対策強化を推進することで、全国各地の条例の後押しができるように、との願いによります。
入会ならびに被害実例などは、全国から広く募集しています。
現在の活動状況
現在とくに力を入れて取り組んでいる活動は以下のとおりです。
詳細については「現在の活動」ページをご覧ください。これまでの活動についてもご確認いただけます。
活動について
01. 被害事例の紹介
近隣からの受動喫煙被害について、体験談をお聞かせください。全国各地で多くの方が、自宅での被害に悩んでいます。これらを明らかにすることが、問題解決の第一歩となると当会は考えています。個人情報などに配慮したうえでこのHPに掲載させていただきます。なお著作権につきましては当会に帰属するものといたしますので、この点にご理解をいただいたうえで、お問い合わせからご投稿ください。
02. アンケート調査、情報紹介
住宅での受動喫煙被害についてのアンケート調査を行い、結果を当HPで公開いたします。またタバコ問題全般についての情報をご紹介いたします。
03. 行政への働きかけ、署名活動
私的空間の喫煙であっても、他者に受動喫煙被害を与えることのないよう、住宅での受動喫煙対策を関係機関に働きかけ、法令の整備や、行政が介入できる仕組みづくりを促します。また具体的な問題解決のために、署名活動を行います。
04. 講演、PR活動
被害の深刻さを一人でも多くの方に知っていただき、安心安全な住環境について考えるための講演やPR活動を行います。
被害相談について
当会は住宅での受動喫煙被害について、個別の相談をお受けしないことにしました。被害に苦しんでいる多くの方の存在を知りながら大変心苦しいかぎりですが、熟慮を重ねたうえでの結論です。住宅での受動喫煙被害は、一般的な傾向はあるものの個別のケースは多種多様で、解決に向けた定石がありません。一般的な傾向をもとに助言をしても、当事者が置かれた状況によっては、問題がより複雑化・長期化してしまうことも起こり得ます。
公共施設や飲食店などでの受動喫煙対策はかなり進み、広く社会に浸透しつつありますが、住宅での受動喫煙問題は解決には程遠いのが現状です。最も安全でくつろげるはずの自宅にいながら、乳幼児からお年寄りまでもがあまねく、かつ継続的に被害を受け、苦痛を強いられています。
また近隣との関係性の悪化を恐れて被害を我慢し続けている方も多く、耐えきれずに声を上げたものの、※「喫煙者にもタバコを吸う権利がある」「自宅での行動は制限できない」「お互い様精神で我慢すべき」※などと言われ、心身ともに疲弊してしまう事例は枚挙にいとまがありません。
度重なる受動喫煙によって健康を損ね、高い代償を払って転居を余儀なくされるケースも少なくありません。
当会は、そのような理不尽な実態を明らかにすることで、問題解決を求める社会の機運を高め、行政の適切な介入や、条例・法整備につなげるための活動を行います。また、個別のご相談をお受けできない代わりに、被害事例や「困りごとQ&Aページ」を、解決に近づくための糸口として活用していただけますと幸いです。
※これらの意見に対する当会の考えは、「困り事Q&Aページ」に記載しております。